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顎から手を離し、目黒は翼の手を握ってきた。
「チ、チーム長…いったい、コレはなんの真似ですか」
翼は突然握られた手を急いで振った。
「これか?気持ちの表現だ」
「?!」
ぎゅっと再び強く手を握られていた。
「それより、お前は悔しくないのか? 安上がりな女だとか言われて。俺は悔しい。結婚しても遊ぶと宣言されて」
「嫌ですよ。嫌ですけど、徹は取り柄のない私みたいな女と付き合ってくれて、プロポーズまでしてくれました。だから、徹には感謝してるんです。遊ぶって言ってもきっと浮気とかではないですよ」
「感謝だと? 感謝してるからって、不倫されても結婚すんのか?いくら不倫が流行ってるからって言ってもだなぁ、お前が流行に乗る必要はないんだぞ」
「……」
「お前変だぞ」
「チーム長ほどではありません」
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