誰にも分からない

2/2
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
彼女は「分からない」「知らない」を乱用する。 それは彼女にとって大事な言葉なのだ。 だが僕以外、その意図を汲み取ることはできない。 彼女の「分からない」と言う言葉は、他人にとっても「分からない」のだ。 だが僕は知っている、授業中や私生活に乱用されたその言葉は彼女の考えた末の答えである。 それをコケにする他人は僕は許せないと思う。 「分からない」ことを分かろうとしない他人には一生彼女の思考には気付く事はないだろう。 だから、僕は彼女が好きなのだ。 その未知に溢れた言葉を僕は理解しているから。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!