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そのあとは、宇賀神も無我夢中だった。
腕の中で悲鳴にも似た声を上げ続ける細い身体を、ただひたすら貪った。
川嶋は彼の腕の中でたくさん泣いた。
冷たかった身体は、彼の体温より熱くなって、何度も何度も絶頂を迎えた。
明け方に、もう指一本も動かせないぐらいぐったりとした川嶋は、少しだけ気絶するように眠りに落ちた。
宇賀神にすがりつくように、ぴったりと身体を寄せて。
涙と汗でぐちゃぐちゃになってても、その顔はとても…悲しいぐらい綺麗だった。
だから、宇賀神はもう決めたのだ。
自分の全てを賭けてでも、そのひとを幸せにする、と。
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