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「え、あ……。うん、どこに行くんだろう……」
私は、俯きながら自分自身に問いかける。
「そうですね、今日は、私の家に来てはどうですか?」
それは、本当に突然の申し出だった。
「え……でも……! 悪いよ……そんなの……」
「……はぁ、あのですね、悪いと思ったら誘っていません。私がしたいから誘っているのです。さぁ、行きましょう」
私は半ば強引に、時名さんに引っ張られていく。私の手を握る時名さんの手は、いままで会った誰よりも、大きく暖かく感じたのだった。
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