1人が本棚に入れています
本棚に追加
「え、ええ……カレーは辛さが信条と思っていましたが、もう少しお手柔らかにしていただくと助かります」
「あはは……」
私は、苦笑する。ソファーに近づくと、時名さんの汗の匂いが充満している。私は、激辛カレーを食べて体が温まる以上の高揚感を感じていた。
「ね……ねぇ……、と、隣座ってもいいかな?」
時名さんは、ぐったりとしたまま私に答える。
「ええ、もちろんですわ。ご自分の家だと思って、寛いで下さいな」
「じゃ、じゃあ、失礼します……」
私は、時名さんの隣にゆっくりと座る。ソファーに体重をかけお尻が埋もれると、反発で飛ぶ上がるような弾力で押し戻される。見た目以上に人間を駄目にしそうなフカフカのソファーだった。そして、隣の時名さんを横目で見ると、制服のスカーフを緩めて風を胸元へ送り込んでいた。チラリと見える、時名さんの下着に私の目は釘付けになってしまう。私がいるのに、気を許しすぎだよ!時名さん!
「……? どうかなさいました?」
「……えっ! ううん! なんでもない! なんでもないよ!」
私は両手をブンブンと振り、大げさにアピールする。そして、視線を時名さんから外すと、悟られないように気持ちを落ち着かせることにした。
「はぁ……」
最初のコメントを投稿しよう!