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あんな親でも親は親なのだ。私は、自分のスマートフォンを取り出すと、暗証番号をタップして受信メールを確認する。……スパムメール以外は、特に受信メールは着ていなかった。
「……はぁ……」
私は、ため息をつくと【今日は知り合いの家に泊まる】と一文だけ母親のアドレスに送信する。そして、スマートフォンをポケットにしまう。
「……もう、宜しいのですか?」
「うん……。メールで連絡しただけだから」
「そうですか。それでは、寝室にご案内しますわ」
「うん、ありがとう」
私は、寝室に案内された。リビングを出て、階段へ。そして二階に上がると、奥の部屋に案内される。
「こちらです」
時名さんが、扉を開け私を招く。
「お、おじゃまします……」
その部屋は、一階のリビングと同様に、部屋の壁は白を基調としている。 床も同様に無垢フローリングだったが、リビングの床よりも明るめの色で春を感じさせるような空間だった。
部屋には、大きなベッド、デスク、大きな本棚があった。本棚の様々さ種類の本で一杯になっていた。
「……ここ、時名さんの部屋?」
「ええ、そうです。実は来客が来ることを想定しておらず、ベッドがここにしかありませんので」
「……うん……」
「二人では少し狭いですが、宜しいですか?」
「……うん……」
「……」
「……!? ええ!? い、一緒に寝るの!?」
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