好き、をください

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私はそれから思う存分にクリスマスイルミネーションを堪能し、レントくんが家まで送ってくれたからそのまま帰った。 お父さんが単身赴任先から帰ってきていて、みんなリビングからこっそり私達をのぞいていたらしく、お母さんが「ずいぶんかっこいい子ねえ」と言ったから、私は猛烈に恥ずかしかった。 「はあ? そこまでシチュエーション整ってたのに告らなかったの? 真帆バカじゃないの?」 「え……」 次の日、くるみとさっちゃんにクリスマスデートの報告をして、私は楽しかった思い出として報告したのに、くるみに一蹴されてしまった。 「だって真帆の気持ち相手にバレてんでしょ? だったらさっさと告ってカレカノになっといた方がよくない?」 「……どうして?」 私にはレントくんとカレカノになるなんて想像できないし、万が一フラれてもう会えなくなっちゃうかもしれないのなら、今のままでいいって思っちゃうんだけど。 「だって彼女なら会いたいときに会えるし、毎日連絡取れるし、第一、他の女の子に取られちゃう心配しなくてよくなるじゃない」 「……そ、そっか。他の女の子……、そこまで考えてなかったよ」
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