書くこと

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いちごアイスのパンは美味しくありませんでした。 ここのところ、お菓子関係の失敗が多いです。 カラメルソースが結晶化してしまったり、金柑の甘露煮がしわしわになってしまったり。 粗忽者にお菓子作りは向いていない。 わたくし、恋愛小説ですとか恋愛映画ですとかに触れたことがほとんどありません。 耽美小説も同じく。 BL小説や漫画は一時期やたら読みましたが、あまりしっくり来なかった。 わたしが小説を書くにあたって、影響を受けたのは、菊地秀行氏と夢枕獏氏の作品です(ご存知ない方は検索なさってね)。 特に意識しているわけではないのに、あとから読み返すと、笑っちゃうぐらい影響されているんですわ。 たとえば、第一章に登場したお色気メイドのラリサちゃん。 ジュリアンに手打ちされた娘ね。 彼女がジュリアンに腕を斬り落とされ、その後に窓から飛び込んできて灰にされるまでの場面は完全に両氏の影響を受けてます。 もう呆れるぐらい。 色っぽい美女が豹変して下品な老婆みたいになっちゃったりなんてのを獏さんがよく書いてらしたのよね。 ラリサちゃんはそのイメージなの。 黒衣の麗人だとかヴァンパイアと人間の混血だとか、そのあたりは菊地氏作品の影響。 夢枕氏のシリーズ作品に登場する毒島獣太(ぶすじまじゅうた)(助平で陽気で狂暴で金に汚いという、愛すべき女好き)のキャラクターを薄め、かなりお上品に、ソフトにしてできあがったのがフレデリックです。 ブリティッシュ・エレガンスだの耽美だの言って気取っても、拙作の根底にあるのは厨二要素なんです。
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