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関係ない事は無いだろ。俺が、こんなところにいたら完全に浮くだろうし。お洒落な女の子たちは、冷たい視線を向けるに決まっている。
そんな中、ナビが目的地付近への到着を報せる。
おいおい浮くの分かってて、こんなとこでメシ食うのか?
「麗ちゃん、場所変えないか? この辺りは、ちょっと俺には……」
「坂本さん、お店を予約してるんですよ。諦めてください」
「予約って……」
近くのコインパーキングに車を停め、二人で歩き出す。案の定、視線が飛んでくる。
そうだ麗ちゃん美人だし、あんな男とどうしてって目で見てるんじゃないのか。
「美女と野獣」
そんな声が、どっかから聞こえる。だよなぁ、誰だってそう見るよなぁ。あぁ、帰りたいよ。
「坂本さん、このお店です。さぁ、入りましょ」
涼しげな春風の中、ひっそりと佇むイタリアンレストラン。それは、高級感丸出しの佇まい。
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