終章

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 彼女のいない生活は、それなりに快適で。自由を感じて、夜遊びや会社の同僚との付き合いで新しい世界を垣間見た。  反面、一人で歩く寂しさを感じると。彼女という、その存在の大きさが身に染みてきた。  寂しさに負けたわけではないが、合コンに行ったり。付き合いで、キャバクラへも行ったが何かが違う感じがした。  麗と別れたあの日から、半年が過ぎた頃。半同棲する相手が出来きて、満たされない気持ちはどこかへ行ってしまった。 「坂本。また彼女できたら、付き合い悪くなったな。また、束縛されてるのか」 「そんなんじゃないよ」 「じゃあ、ラブラブで彼女と一緒にいたいってか」 「まあね、お前も彼女を作れば」  仕事もプライベート充実し、毎日を楽しく過ごしていた。  ある日。デートで横浜に行くと、目の前に人だかりが出来ている。レフ番やカメラ、数人のスタッフによる、何かの撮影が行われているようだ。
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