48人が本棚に入れています
本棚に追加
こんなの、初めて見るな。
「あの人、凄い美人だよね。見た事ないけど、これからデビューするモデルさんなのかもしれないね」
「私もあの位、身長があって美人だったら。きっと、モデルを目指すのになぁ」
野次馬の中の女子たちは、そんな尊敬や憧れの言葉を投げ掛けている。麗が横にいた時には、よく聞いた言葉だった。
「ねぇ、あれって麗さんじゃない?」
「えっ、嘘」
彼女に言われて、その野次馬の先へと視線を送ってみた。
海をバックに、綺麗な衣装に身をまとい。ポーズをつけているのは、間違いなく元カノの麗であった。
「麗だ、あれは麗だよ」
「ねっ、でも、前よりもかなり綺麗になってない?」
「うん……」
よく分からないけど、内面から出る綺麗さが以前とは比べ物にならない。
これまでの間に、麗に何があったのか知らない。しかし、新しい目標を見つけたんじゃないかなと思った。
最初のコメントを投稿しよう!