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全支払いは俺がしないとならないが、手持ちの金で足りるかな? 最悪カードで払うか。
「すいません。お会計をお願いします」
「お客様。お会計は既に女性のお客様の会社にご請求するよう、手続き致しましたので。お支払いは、結構でございます」
「そう、ですか……」
店の人がドアを開いてくれ、麗ちゃんを抱えるように店をでた。何だか、必要以上に体を密着させてきてないか?
「麗ちゃん、ほら車に乗って。シートベルト閉めて」
「は~い。平気ですぅ」
「ったく、どこが平気なんだよ」
結局、シートベルトも俺が閉めた。
その時も、麗ちゃんが抱きつき。やたらと俺に、身体を密着させようとして時間だけが無駄にかかった。
車を走らせると、しばらくして麗ちゃんは眠ってしまった。起こさないようスピードを抑えて、安全運転で家の方へと向かう。
「そう言えば、麗ちゃん家の場所が分かんねぇや」
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