宅配便

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ピーンポーン 早朝魔王宅のベルが鳴る 「魔王さん、いらっしゃいますか?」 玄関先では重たそうなデカいダンボールを持った宅配員が待っている。 「魔王だが何か用か」 魔王は玄関を少しだけ開けて宅配員を睨んだ 「魔王さん、mamazonから商品が届いてます。印鑑貰えますか?」 宅配員は少しだけ開いている玄関から魔王を覗き込んだ 「私は魔王だぞ。印鑑なんか持っておらん」 魔王はそう言ってドアを閉めようとする 「魔王さん!印鑑ないのならサインで大丈夫ですよ!サイン下さい」 宅配員が大声で魔王を呼び止めた 「わ、私のサインが欲しいのか?」 魔王は顔を真っ赤にしながら玄関から出てきた 「このボールペンを使って、ココにサインをお願いします」 宅配員が指さす所に魔王は素直にサインを書いた 「このサインは将来家宝になるぞ!大切に取っておくように!」 魔王が胸を張りながらドヤ顔で言うと 「はいはい。大切に取っておきますね」 そう言いながら魔王にダンボールを渡した 宅配員は足早に去って行った 1人玄関先に残された魔王は 「mamazonで買ったのは服なのだが、何故ダンボールが届いたのだろうか」 そう不思議に感じていた。 「まぁ、ダンボールも大切に取っておけば何か良いことがあるだろう!」 魔王は満足気にダンボールを室内に運んで行った
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