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朝目が覚めると、まずはじめにすることがある。
まだ離れたがらない布団を体から引き剥がし、カーテンを勢いよく開ける。
飛び込む日差しに目が眩んでしまうのは、きっと一瞬で頭の中を綺麗にしている事に体が追いついていないのだろうと思う。
さながら天然のリセットボタンといったところだろう。
そして、足元に視線をやり、慣れた手つきでコンセントの横に配列されたスイッチを入れる。また入れる。まだ入れる。これでもかと言わんばかりに入れる。
全部で4つのスイッチを入れ、次の視線はテレビモニター。
主電源は入った。
リモコンの電源ボタンを押す。また押す。名人ばりに押す。
一回で着くことはわかっているけどついつい押してしまいがちなので許してほしい。
PSVIの電源を入れ、流行りのMHSを起動する。
キャラクターを操り、宇宙に生息するモンスターから銀河を守るハンティングゲームだ。
日本が生んだ最高傑作だということは、言うまでもないだろう。
「一狩り行こうぜ!」
ムービーを飛ばす時の決め台詞だ。
もちろん決まった。
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1 . ku#?o s?#ma 付加術師
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「え、なにこれ……。」
見慣れない表示に戸惑いを隠せないでいると、突然持っていたコントローラーから激しく静電気が走る。
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