童貞を捨てた、あの日の空

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ゆっくり彼女に顔を近づける。お互いの鼻がぶつかった。僕はそのまま目を閉じ彼女の唇にキスをしようとしたが、彼女の唇よりも少し上のところにキスをしてしまった。少し目を開けて軌道修正をし、今度はちゃんと唇を重ねる。 柔らかい。重ねられた彼女の手はさっきよりも汗で湿っている。僕はゆっくりと唇を離した。 お互い恥ずかしそうに目をそらしながらどうしてよいのかわからず、足元の床を見ていた。彼女も恥ずかしいようで、自分と同じように下を向いている。 僕はどうしようもなく彼女ともっと体を重ねたい衝動に駆られ、彼女の両肩に手を軽く載せ、ゆっくりと押し倒した。彼女はそれに抵抗することなく、身を委ねているかのようにベッドに倒れた。 僕は彼女になるべくゆっくり覆いかぶさるように彼女に少しずつ体を密着させていった。 横たわる彼女の肩に片手を回し、彼女の首筋にキスをし、舌で舐めた。少し汗でしょっぱい味がしたような気がした。もう一度、彼女の顔を見た。彼女は目を力強く閉じていた。たまらなくなり彼女にキスをした。同時に彼女の胸に手を当てて揉もうとした。彼女の顔がますますこわばり赤くなっていった。彼女のその反応を見て、このまま彼女のことを野蛮に扱ってはいけない     
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