後悔バス

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久しぶりに婆ちゃんの夢を見た。中学生だった頃、俺の弁当はいつも婆ちゃんが作っていた。 婆ちゃんが作る弁当のおかずは野菜の煮物だの豆だの、とにかく全部が褐色だった。 それを見たクラスのヤツが笑うんだ。 地味な弁当だなって。 だから、いつからか俺は弁当の時間になると、焼却炉に中身を捨てて、購買部で菓子パン買って毎日かじってた。 そこに罪悪感なんて少しもなかった。寧ろこんな地味な弁当を毎日持たされてって被害者意識すらあったくらいだ。 それでもうちは共働きだったから、俺の弁当は婆ちゃんの係りでそれは俺が高校を卒業するまで続いた。 大学からは東京に出て、俺は一人暮らしを始めた。 新しい友達、刺激の多い都会での暮らし、遊ぶ為の金を稼ぐバイト。 俺が実家に帰る事はほとんどなかった。 母さんから、婆ちゃんが会いたがってるから、たまには帰って来なさいって電話がよく入ってたけど、いつも適当に返事するだけだった。
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