後悔バス

6/27
前へ
/27ページ
次へ
電車で揺られる事、一時間と少し。窓から見える景色はのどかなものへと変わっていた。 漸く到着すると、俺は実家のある駅の改札を久しぶりにくぐった。 駅前には昔から小規模な商店街がある。 行く客がいるのか?と疑いたくなるようなスナックが一軒。 汚なげな店構えの癖に妙に美味いラーメン屋。 そして、大抵、店のオヤジが椅子に座って新聞を読んでいる床屋。 どの店も、俺がこの町にいた頃からある店だ。 変わらない景色がそこにあった。 けれどその他の店はほとんど閉まっていて、まさしくシャッター商店街となってしまっていた。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加