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 2028年のある日、太平洋沖に隕石が落下した。  隕石はとても小さなもので、大きな話題にもならなかった。  それから数年後、人類が異変に気が付いた時には、既に最悪の事態を迎えていた。  隕石に付着していたウイルスは、地球上の7割を占める海で虎視眈々と拡大。やがて陸上にも襲い掛かり、加速度的に世界中に蔓延する。国際連合を中心に多くの研究者がワクチンの開発に挑戦したが、ウイルスの拡大速度に対して圧倒的に時間が不足していた。  医学的解決は絶望的。人類は生存を諦め、アンドロイドに遺言をプログラムした。  もし世界がこんなことにならなければ――。
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