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ルーレットのディーラーは、もういちど、深いため息をついた。
どうしてだろう。
なぜ彼のことを思い出すんだ。
べつに、ほんとうの家族ではないじゃないか。
けれども、彼は大切な、兄としたう存在だったはずだ。
ディーラーをはじめたころ、不慣れなぼくに対して、いろいろとアドバイスをしてくれた。
ふふ、あのときのぼくは他のお客さんにおこられてばかりだったけれど、彼はぼくにやさしくしてくれて、ずいぶんと助けてもらったっけ。
そういえば、同じように彼のことを兄と呼んでいたバニーガールはどこにいるのかな。
あれ?
そういえばバニーガールたちの姿が見えないぞ。
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