16 虚構のアキレア(英雄)

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 金武北斗君。  同級生。  私は、北斗君と呼んでいる。  年中日焼けして、スポーツが得意な子。  彼のファンはこの学校のみならず隣の中学にまで沢山いると聞いている。  たまに、知らない女の子から手紙を貰ったりしている。  それを目撃したことだってある。  そんなときは、凄くはにかんでいる。  少し可愛らしいなと私だって思う時がある。  でも、いつもその子に再度、直接会って丁寧に謝って断っているそうだ。  一人の思い人がすぐ傍に居るから。  眉が吊り上がり凛々しい切れ長の(まなこ)。  そばかすがチャームポイントな人懐っこい男の子。  Tシャツに、膝下の半ズボンのジャージ。  夏になると定番の衣装。  隣に居るのは、坂本姫ちゃん。  同じくクラスメイトで親友。  私は、彼女を姫ちゃんと呼んでいる。  姫ちゃんは、瞳が大きく元気な女の子。  ポニーテールを三つ編みにして、ショートパンツがとってもキュート。  素足がとっても長くて綺麗。  私みたいに、ワンピースを着ているところを制服以外では見たことがない。  学校でも、制服よりも、ジャージを着ている方が多いけど。  私とは、真逆を行っていて、何でもズバズバと元気な顔から言葉を弾き飛ばしている。  元気に笑い、すぐ泣いて、また、すぐ元気になる。  少し私は憧れている。  姫ちゃんみたいに何でも言えたら世界は違った景色を私に見せてくれるだろうかと。
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