16 不動のアマランス

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16 不動のアマランス

 鋼鉄のローター音。  夏の青空の中  降り注ぐ日の光に照らされながら  建物の傍にたたずむ巨人 「先輩!アレですね。建物と対比すると大きいですね。」  郡山がヘッドフォン型のヘッドセットでマイク越しに私に話しかける。  多用途ヘリUH-1Jヒューイの窓から、北部九州原子力発電所、第1・第2タービン建屋の前で棒立ちしている巨人。  巨人の頭上には、ブルー塗装にオレンジの縦ラインを機体に着けた警察のヘリや遠巻きで報道関係のヘリなども見受けられる。  私と郡山が乗るこのヘリは、そのヘリたちのはるか上空からの視察しかできない。  自衛隊による規制によるもので、私達も目視で見れる位置で構わないと伝えている。  巨人に対して、世論では5人の少年少女の画像が電波ジャックによって全国民に知れ渡ったことから、政府の報道規制や倫理問題などによって、民間の報道機関は憶測や邪推を挟まない報道が行われた。  しかし、ネットなどでは、政府が認識しているだけで、様々な憶測が成されていた。
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