29 シャコバサボテン(命の喜び)

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29 シャコバサボテン(命の喜び)

 さほど広いとは言えない会議室には、並列に並べられた長机。  長机では、ノートパソコンをいじる者。  携帯で現場から情報を聞いて整理する者。  数名の刑事が会議室の奥でコピー機を操作する者  慌ただしく、活気づいているこの会議室。    そんな中で、県警本部長をはじめ本田刑事部長と永山生活安全部長と竈馬かまどうま警備部長の四名と私と郡山は、折畳椅子に座り円陣を組むように顔を突き合わせていた。 「こぎゃんしとっぎ、まいで七人の侍ばいね」  まるでアフリカの原住民の如き言葉を、真新しい会議室で言い放ったのは、S県S県警本部の黒岩 勝五郎かつごろう本部長。  最近スキンヘッドにしたのか頭の左右に剃り跡が青く残っており、表情は険しく反社会組織的暴力団の組長と言われてもおかしくない程悪人顔。  もし、小太りの体が警察の制服ではなく黒いスーツでも着ていようものなら、県警トップである役職、本部長だとはだれも思わない。  しかし何と言ったんだ?  さっぱり解らない。 「今、七人の侍の前に何と仰いました?」
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