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人は話してみないとわからない
飲み会当日
シンちゃんがとりなしてくれたおかげで
和やかな雰囲気の中で流れた
実は過去にシンちゃんから付き合って欲しいと
言ってもらったことがあった
飲みに行った帰り、クルマまで歩いていたとき
「ヒロちゃん、キスしていい?」
と、急に言ってきた
ビックリしてとっさに
「でも、お兄ちゃんみたいな感じだから・・・」
的な感じで言ったら
「そっか、妹にキスしちゃダメだもんな」
と言って
「わかった、じゃあ、このままでいよう」
と言ってくれて以来変わらずにいてくれている
さて、飲み会の場はカラオケに移り盛り上がっていた
中田さんは千春の長い夜を長ーく伸ばして歌っていた
お開きの時間になった
タクシーを呼んでもらって
シンちゃんと中田さんは寮に帰る前に
私を自宅まで送ってくださった
私の隣に中田さんがいて
一瞬、私の手提げカバンに小さな紙を入れたように見えたが酔っていたし記憶も不鮮明だった
酔っていたから朝も昼近くにパッとめがさめた
とっさに手提げカバンをまさかと思ったが
見てみたらナント
メモがきに
明日、朝10時頃、坂の下で待っています
来てくれたら嬉しいです
と書いてあった
えーーー、どうしよう、過ぎてるし
わからなかったと後で言えばいいか?
でも、悪いしなー
とか色々考えてとりあえず支度をして行ってみようと思った
バタバタと身支度をして坂を下っていくと
中田さんがクルマから降りて立っていた
えーーーまだいたんだ
「あのー、昨日はありがとうございました
メモがきの事が夢だったか現実だったかわからなく
て寝ちゃってました すみません」
と、言ったら
「来てくれてありがとう・・よかったぁ」
と、言ってくれてなんだか嬉しかった
それからあちこちドライブに連れて行ってくれた
暗くなってきた
あっという間に夜になっていてビックリ
楽しかった私がいた
送ってくれる道の途中で
急にクルマを止めた
「今日はありがとう 今日始めてなのに
軽いヤツだと思うかも知れないけど
ぼくと付き合ってもらえませんか」
と言った
「ぼくはこの前のビヤパーティのとき、君を見たんだ 赤い顔してフーとかして門に寄りかかっていたでしょ
あの時、ぼくはこの人といつか付き合うことになると確信したんだよ 時間はかかったけど君に
やっと会えた」と
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