いざ、強行出撃!

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父は待っていてくれました 「夜分にすみません 私はヒロさんと同じ会社の中田健介と申します 今日はお願いがありまして伺いました ヒロさんと結婚を前提にお付き合いさせて頂きたいと思いましてお願いに伺いました」 父はしばらく黙っていました 「私はヒロの父親の茂雄です ヒロがお世話になっているようでありがとうございます 中田さんは娘から私の考えをお聞きになっていますか? 私はヒロを地元の同業者の方と見合いで結婚させたいと言ってきました」 中田さんは 「それは承知しています 実際、ヒロさんからお断りされた事があります でも私が何度もお願いをして 今、こうなっています」 「あなたとは初めてお会いしましたが とても真面目な方だと思います むしろ、娘の目は確かだと思ったくらいです」 「それではよろしいですか?」 「いえ、それと結婚は別です 好きだのなんだの何て言うのはせいぜい1、2年くらいですよ すぐに生活が待っています お金や、家や子どもの事など生活は大変です お給料だけで生活したことがないヒロには到底 勤まりません あなたなら、ひくてあまたでしょう 他の方で探してください ヒロの事は諦めてください お願いします」 と、言って正座していた畳に頭をすりつけて おじぎをしました 中田さんは 「お父さん、やめてくださいお願いします 今日のところは失礼します また伺います」 私と中田さんは庭の車の所で 「お父さん、いい方だね また伺って何度もお願いをするよ」 と、言って軽くハグして帰って行きました それからというもの、父親は毎日、付き合うなら勘当するとか 上司に話して別れるように話すとか 母親にオマエの躾が悪いだとか 家の中が大変になりました 段々と私は悩むようになりました 実は父親は中田さんと付き合いはじめた頃 入院していた為、父親の体調も心配になりはじめていました 母親からもお父さんが、心配だから考え直してくれないかと言われました 自分はこれでいいのか? 結婚は親が喜んでくれる結婚が前提でした
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