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視線
次の日。俺は移動教室で寒い渡り廊下を歩いていた。
ふと校庭を見るとそこには咲坂先輩がいた。
冬で寒いのに、夏の日のように輝いている先輩達に見とれていた。
「キラキラしてんなー。」
無意識にそんな言葉が漏れていた。
「何が?」
俺の親友である、鈴村たくみが聞いてきた。
我に返り
「んー。先輩達。」
と答えた。
「あー、てか咲坂先輩いんじゃん。笑ってる・・・。」
楽しそうに笑う先輩を見て昨日のことを思い出す。
何やってんだ俺!先輩抱きしめるなんて・・・。
と考え込み百面相してたらしい俺にたくみは
「オマエ変だぞ・・・。」
と怪しそうな目で俺を見てきた。
「そんな事してねーで急げ!遅れる!」
しっかり者のたくみが煽る。
「あっ!待てって!」
ん?今、先輩こっち見てた気がする。
気のせいか・・・。
授業が終わり教室へと向かう途中、先輩とすれ違った。
あーなんか楽しそうだな同級生といると。
俺の事なんか気づいてないだろーな。。。
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