プロローグ。

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するとオーディションの関係者の人が入ってきた。 「では、これから 〝私立探偵・西園寺宝の捜査事件簿〟の 最終審査に入らせてもらいます」 はい!? 確かそれって…ベストセラーになった小説で 今話題の人気俳優・星ノ瀬翔が主役をやるって 騒がれているドラマじゃない!? 確か。ヒロイン役がまだ決まってないとか 聞いていたけど…まさかこれって そのオーディション!? 無謀よ…。 ど素人の私に こんな大役をやらせようとするのは!? そもそも受かる訳がない。 だって。そんな人気俳優のヒロインなら 誰もがなりたいし倍率も高い。 もし演じる事になったとしても無理。 私には、無理。 どれだけのファンに叩かれると思っているの!? 考えただけでも恐ろしくなっていく。 ガタガタと震えて仕方がない。 会場の奥には、数人の審査員の人が居た。 どの人も厳しそうな人ばかりだ。 これは、間違いなく落とされる。 そう思うと余計に緊張してしまった。 「では、まず自己紹介と 自己アピールをして下さい」 自己アピール? 何て言ったらいいのだろうか?
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