ご褒美。

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ぬくもりに酔いしれながら 楽しいひとときがあっという間に 終わってしまった。 車で送ってもらい自宅アパートに着くと 「今日は、ありがとうございました」 深々と頭を下げてお礼を伝えた。 「あぁ、明日は、仕事だったな? 色々と大変だと思うけど考えておいてくれ」 「は、はい」 車を見送ると私は、アパートの中に入って行く。 鍵を開け部屋に入ると すぐにベッドにダイブした。 (ふぅ~夢のようなひとときだった) 最初は、化粧を落とせと言われ 傷ついたりしたけど私の誤解だった。 ちゃんと私の過ごしやすいように 考えてくれる優しい人だった。 まだ頭を撫でられてる感覚がある。 あのぬくもり…私だけだったらいいのに。 贅沢な事を言っているなぁ~と 思いながら目を閉じた。 今日は、いい夢が見れそうだ。 翌朝 会社に行き更衣室で着替えた後 カバンを見る。 あれから起きて書いた退職届け。 これを渡せば、私は辞める事になる。 本当に、これでいいのだろうか? でも、これ以上周りの人に迷惑をかけるなら そうした方がいいのだろう。
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