銀杏の木

4/5
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/5ページ
三日前。俺は由美に電話をした。 「明日一緒に夜ご飯でもどう?」 由美はすぐに了承してくれた。俺は明日遂に由美に告白する。そのときはそう思っていた。俺は待ち合わせ場所に10分前についた。一時間経っても由美は来ない。俺の電話がなった。由美の携帯だ。 「もしもし?巧くん?」 由美の声じゃない。 「今〇〇〇病院に由美はいるの。早く来て。」 とても慌てている。俺は誰からの電話だったのかは聞かなかった。それよりも早くいかなければという義務感に刈られていた。病院につくと、どこかで見たことのあるようなおばさんがいた。 「巧です。」 俺はその人に連れられて、ある部屋に入った。俺は悟った。目の前に由美がいる。でも、もう由美じゃないあの笑顔はない。おばさんは母親のようだ。さっきまでとても泣いていたのだろう。目が赤い。俺は悲しむこともできない。あまりにも突然だ。なにもわからない。分かるのは由美が死んだってことだけだ。おばさんは俺に手紙を渡した。俺はその場をすぐに離れた。おばさんはなにも言わなかった。階段の裏で俺はその手紙を読んだ。     
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!