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転びそうになりながら
風呂場に押し込まれる
風呂場は広いとはいえ
男二人が入ると狭く感じてしまう
瀬戸さんの手が離れたかと思うと
勢いよく冷水が頭を濡らす
仁:っッ
二人とも服のままで
変な感じだ
身体が冷えていくのに
思考は冷静になっていく
裕さんと逃げてからは
瀬戸さんのことを
ずっと考えないようにしていた
考えないように…
でもそうすれば、するほど…
まるで毎日、少しずつ弱毒を盛られて
気付いた時には、すでに毒が全身にまわっているみたいに…
瀬戸さんは俺の思考いや、心を犯していった
冷水を浴びながら
俺と瀬戸さんの視線が絡み合う
仁:っ瀬戸さん
動き出したのは俺のほうだった
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