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仁:っ、、ぃやだ
身体が熱くて汗ばんでいたはずなのに
一気に冷たくなって寒い
小刻みに震えながら、後退りする
中に入ってしまったら、もう…
瀬戸さんは鍵をあけて、扉を開くと中が見える
俺がいた時と変わらない
長い廊下が奥まで続く
瀬戸さんは俺の後ろに回り込むと
耳元に顔を近付けてささやく
隆:お帰り仁君…
さぁ中に入ろう
仁:っ、ぃや
玄関から離れようと後退りしたくても
瀬戸さんの足にぶつかる
見上げると、瀬戸さんと目が合う
仁:ぁ…っっ
あぁ、もう逃げられないんだ
力が抜けて涙が零れる
瀬戸さんは俺を抱き上げると、中に入っていく
鍵のかかる音が
ゆっくりと響いた
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