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空は青くて、海も青い。
僕を見つめるその青は空でも海でもない。
僕には2つ年上の兄がいる。
銀の髪に青い瞳の兄がいる。
その兄は僕を見つめると抱き上げた。
「おはよう、ゼノ。それからおめでとう!」
輝く兄の笑顔を見て頭の奥でカチリと音がした。
その瞬間、沢山の情報が頭の中を駆け巡った。
それが全部ではないだろうけど、僕の中に知らない知識、感情、文化が芽生えた。
「ゼノ!お前も今日から俺と一緒に走り込みな!」
「まってよ、にぃたん」
言うが早いか走り出した兄‘アンリ’の後を追い掛ける。
こうして3歳の誕生日に僕は『目覚めた』
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