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母さんと父さんがダイニングに来てみんなで机を囲んでご飯を食べる。
「ゼノ、3歳になったんだな!おめでとう」
父さんはそう言うと小さな木製のナイフをくれた。それでも僕には少し大きかった。
「ゼノ、おめでとう」
母さんはそう言うと兄さんとお揃いののベストをくれた。少し大きかったけどその分長く着れると思うと嬉しかった。
「ゼノ!俺からはコレな!」と
兄さんがくれたのはランゼルの実だった。
ランゼルの実は硬くて鳥は食べないし、酸っぱくて苦いからリスも食べない。だけど綺麗な色の汁が取れるから染色には使われる。
別名(勝手に命名)染色の実(青)
そしてそのランゼルの実は森の手前にたくさん転がっている。
要するに簡単に手に入るし、貰ってもそんなに嬉しくないものの代表格でもある。
母さんも父さんも少し苦笑いだ。
それを3歳の僕に渡してドヤ顔してる兄さん。
……可愛い。
「わぁい!ありがとぉにぃたん!」
兄さんが可愛いから取り敢えずめっちゃ喜んどいた。後でどうにかして食べよう。
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