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「それなら、森へいこう!もしかしたらあえるかも、ね?」
もう面倒くさくなったのでノインの手を引いて森の方へと向かった。だんだんと森に近付いて来た。
(近くでみると思ってたより雰囲気あるなぁ)
そこでふと、ノインの様子が気になった。
暴れて抵抗したりせず大人しくついて来てると思っていたら顔色は悪いし、周りをすごくキョロキョロと見回していた。
(あ、やっぱ怖いんだ)
「やっぱりやめようか」
「はぁ!?いやよ!わたちはいくわ!」
ノインは僕の手を振り切ってズンズン森へ進んで行った。
そのままノインを放ったらかしにもできないから後からついていくけど。
「ノインちゃん、どうして森にはいるの?」
「?にぃたまがいるんでしょ?」
「にぃたんは森に向かっただけで森にはいないよ?」
「……へ?」
どうやらノインは適当に歩いていたようで、僕たちは森の中で迷子になってしまったようだった。
座り込んだノインの目が潤みはじめた。
「家まであんないしなさいよ!」
「え?しらないけど?」
「はぁ?あんたなんのためにきたわけ?!」
ついにノインは「帰りたい」「怖い」「にぃたま」と獣の鳴き声みたいな声をあげながら「うおおぉぉぉん"ん"ん"」と泣き出した。鳴きだした?
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