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「そういえば、形が大事って言葉で面白い話を思い出しましたよ。」
氷の入ったグラスに液が注がれた。跳ねた茶色は黒いテーブルには映えない。
「なんだい??そりゃ??」
「いえね、実は私…副業で魔法使いをやっていましてね。ええ、営利事業としてです
が…。」
「じゃあ何?何でも願いも叶えてくれるって奴??」
酔いが回ってきたのか、こんなファンタジィを聞く気になった。
「ただし前金で一千万円、前金でいただきますがね。」
「なーんだ。そんな事だろうと思ったよ。」
昇進するという希望は儚く砕け散った。
「私が思い出したと言ったのは、それを支払った女性の話なんですよ。」
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「ああ……もっと恋がしたい。」
「あなた、付き合ってる男の方がいらっしゃるのでしょ。」
そのお客様は言いました、
「ま~ね~。でも飽きちゃった。」
溜息を一つつき、
「私、女性の本当の喜びは『恋』だと思うのよ。でもね~私ってそんなに美人じゃな
いし、どっちかというと奥手な方だし…」
そのお客様は泣き出して言いました、
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