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「今日だけだからな…」
ため息を付きながらそれだけ言うと悠は紗奈のところに戻った。
そして談笑している彰と修一を強引に自分の方にむかせ睨み付ける。
「次俺を巻き込んだら…
覚えておけよ?」
悠の人を殺しかねないくらいの殺気と目力に彰と修一は互いを抱き締めあいブルブルと震えた。
紗奈にも女装の玲二がついてくるのを了承してもらい、逃げるように帰って行った彰を除き四人で遊園地のゲートをくぐり抜けた。
紗奈と修一は腕を組み恋人とのデートの雰囲気を出し、一方の悠と玲二は一定の距離を開け二人の後ろを歩く。
当然腕などは組まない。
玲二はチラチラと悠を見るもガン無視。
まず四人が来たのは遊園地の人気アトラクションのジェットコースター。
「やっぱり最初はジェットコースターだよね~」
「そうだな~
ここのは足場がないやつだから怖さも倍増だな。」
「そ、そうなんだ…」
「玲二は止めとけ…
高いとこ無理だろ?」
「それは子どもの時だから大丈夫だもん!」
「……それに酔いやすいだろ?」
「だから大丈夫だって!」
「紗奈と修一も止めろよ…」
「本人が大丈夫なら良いんじゃない?」
「こいつ言い出したらきかないしな…」
「後悔しても知らないからな…」
とりあえず四人で列に並び順番を待つ。
嫌な予感しかしていない悠をのぞき三人は待ち遠しいのか楽しそうにはしゃぐ。
遊園地デート?はまだまだ始まったばかり。
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