遊園地タノシイ

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. 「だから言っただろ…」 悠は不機嫌な顔で、横に座っている玲二に声をかける。 玲二はベンチにもたれ掛かり口を押さえている。 四人で並びジェットコースターに乗るまでは良かった。 なかなかの速さとひねり、ループを繰り返すジェットコースターに案の定玲二は耐えれなかった。 と言うか悠の知っているときから今までジェットコースターには乗ってなくて、勝手に大丈夫だと思い込んだ結果。 悠の横で身動きが取れなくなっている。 「ぎもぢわるい…」 「忠告はしただろ…」 「ごめん…」 不機嫌なまま蓋を開けたペットボトルの水を差し出す。 ちなみに紗奈と修一には先に回って貰っている。 ゆっくり水を飲むと少し気分がましになった玲二。 「もう大丈夫!」 「もう少し休んだ方が…」 「平気だから!」 勢い良く立ち上がった玲二だがふらりと体が傾く。 倒れると思ったら見越していた悠が抱き寄せた。 悠の腕の中におさまり上を見ると予想以上に顔が近い。 不機嫌ではあるが心配そうに玲二を見つめる悠に顔を赤くする玲二。 「立ち上がるときはゆっくりだ… 気を付けろ…」 「ごめん… でも早く行かないと乗り物乗れない…」 「気にするな…」 玲二を椅子に一度座らせ自分は立ち上がり、椅子に座っている玲二に手を差し出す。 「手ぐらいなら貸してやる… ほら、行かないのか?」 「良いの?」 「いらないなら貸さない…」 「い、いるから!」 顔を赤くしながらそっと手を握りゆっくり立ち上がる。 「まずは何に乗るんだ?」 「め、メリーゴーランド…」 「何の羞恥プレイだ…」 「だめ…?」 「……一回だけだからな…」 「わかった!」 玲二は嬉しそうに悠にピッタリとくっつきながら歩くが拒否することなくそのまま歩き出す。 悠は優しい目で玲二を見るが前しか見ていない彼は気がつかなかった。 .
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