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風呂上がりだろうか、首もとから流れ落ちる長い髪や密着する悠の身体からはいい香りがする。
そして自分の目を真っ直ぐに見つめられ玲二の全身が熱くなる。
「お前…
どこまで記憶残ってる?」
「えっと…
カラオケ入って、一杯飲んだとこ…まで?」
「カラオケ出て俺に会ったとこは?」
「覚えてない…」
「マジか…」
深くため息をつき押し倒している状態から起き上がる悠。
「とりあえず説明するからこっち来い…」
悠はベッドからおりると開いたドアから隣の部屋に移動する。
慌てて後を追う玲二。
隣の部屋は大きなテレビに、それを囲うように並ぶ大きなソファー。
ソファーとテレビの間のテーブルにはノートパソコン。
少し横にはこちらからカウンターキッチンが見える。
「適当に座って…の前に玲二…」
「何?」
「その玩具そんなに気に入ったのか?」
「えっ……!?!?」
玲二の手にはさっき手にしたバイブがいまだに握られている状態だった。
耳まで一気に赤くなり、慌ててクローゼットに戻りバイブを元の位置に置き帰ってくる。
その様子を見て声をあげて笑う悠。
見た目や口調はかなり変わったが笑い方は昔の悠のままだった。
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