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「何か百足の呪いって、字面だけでも効果ありそうだよな………」
そう感想を述べる俺を、クスクス笑うみつ。
あれから、教授が来てもなかなか騒ぎは収まらず、教授の雷が落ちてようやく騒ぎは収まったけれど、百足が降ってきた女子は噛まれたのか、顔がパンパンに腫れていた………。
そして、みつに言いがかりをつけてきたけど、みつがこっそり仕掛けていた隠しカメラに、女子たちが百足をみつの筆箱に入れている映像を突きつけられて、現在めちゃめちゃ怖い教授の下に、連れていかれたらしい………。
「ってか、みつお前すごいよな
ペン使ってたけど、普通の女子ならともかく男子でも百足触れる奴って、あんまりいねーぞ」
「あら、私よく柚月に鞄とか靴とかに虫を入れられてたから平気なのよ」
みつの双子の妹の柚月………確かに、アイツの性格ならやりかねないよなぁ、と溜め息が出てきそうになってしまったけれど、それをグッと堪えればみつはそういえば………と口を開いた。
「柚月、最近ある男子に惚れ込んでるらしいのよ
確か名前は………壮人?だったかしら、同じ大学なんですって」
そう話すみつに、ふーんと返しつつも俺はこの後、みつの筆箱を買い換えてあげようかと考えていた………。
一つの物語が終わる度に、日常は進む。
彼女の怪談は、どことなく味を感じた………。
7食目、完食。
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