【特別書き下ろし】虫酸家族(むしけら)

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ところ変わりまして、はなが勤務している第一地銀のオフィスにて… 時は、朝8時半を過ぎた頃でありました。 ロッカーで着替えを終えて自分の席についていたはなは、右のほほに大きなばんそうこうをはっていたのでありました。 この時、別のOLさんがはなの右のほほに貼っている大きなばんそうこうが気になっていたので、さりげなくはなに聞いてみました。 「はなちゃん、どないしたんでその大きなばんそうこうは…」 はなは、OLさんからの問いに対していいわけがましい声で『転んだだけなのよ…』と答えていました。 OLさんは、はながいいわけがましい声で『転んだだけなのよ…』というていたのを聞いたので、ややきつめの声ではなに言い返しました。 「ウソばっかり言われん!!あんたまたおにいさんのお嫁さんに対していびりまくっていたのでしょ…だからおにいさんのお嫁さんからきつい暴力を喰らってしまったのでしょ!!」 「ウソなんか言うていないわよ…」 「いいわけがましい声で言わんといてくれるかしら!!あんたね!!いっぺん自分の顔を鏡に映してみてみなさいよ!!あんたこの最近、鼻がテングになっていると言うことに気がついてないみたいね…勤労青少年ホームで知り合った3高の男の人をおむこさんにもらうことができた…アタシの理想のおむこさんがみつかったからうらやましいでしょう…って言うてアタシたちのことを上から目線で見下しているようだから、来年度の人事異動の時に痛い目に遭うと想うわよ…」
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