ともだちのあなたへ

その後 編 君死にたもうことなかれ

　リンクページから、かつてリンクを貼らせてもらった各創作者のHPを見に行った。

　多くのHPが、もうすでに存在していなかった。
　私がネットで交流を始めるきっかけになった、あのゲームのファンサイトもなくなっていた。
　それでもひとつずつサイトを開いていく。

　404　NOT　FOUND。
　404　NOT　FOUND。

　その繰り返し。
　かろうじてHPが残っていても、そこもすでに何年も前に更新は止まり、掲示板も機能していない。
　おそらく管理人さんも、放置状態でもう見てもいないのだろう。

　404　NOT　FOUND。
　404　NOT　FOUND。

　まるで荒涼とした無人の野のようだった。
　確かにここには、人が住み、交流して、生活の一部を分かち合っていた。
　楽しくて仕方ないものを見て、見せて、笑い合った。
　けれど今は、短くはない時が過ぎたのだ。
　人の消えた廃都市。
　茫洋とリンクを開き、感傷もなくただ歩く。
　私は砂なので、悲しいとか、寂しいとかも感じない。

　あるリンクを開いたとき、ふとマウスをクリックする指が止まった。
　それはSさんのHPだった。
　404にはなっておらず、まだ残っている。