その後 編 君死にたもうことなかれ

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 他のHPがどれも機能を止めているというのに、彼女のサイトは今も鼓動していたのだ。  現在進行形で、彼女はまだここにいる。  私たちが交流していたころから、時間は確かに流れ、多くのものが変わっていった。  私もSさんも、きっと変わった。  でも、あの頃と全く同じものも、ここにあった。  明けても暮れてもペンを握り、一枚の出来に笑って、叫んで、飛び上って、喜んで、歯がみして、徹夜して、出逢って、喧嘩して、傷付けて、傷付いて、でも一生懸命で、必死だった、あの人間は、私だった。  見るのも創るのも楽しかった。夢中だった。  一生懸命になればなっただけ、それを見てくれる人がいた。  あの日々は、嘘ではなかった。  あの夏の日、ビッグサイトで流して以来の涙が流れた。  砂になったというのは、嘘だった。  私が小説という形で再び創作を始めるのは、この後のことである。  何しろ作文など、絵以上に苦手意識があって子供の頃から嫌いだったため大変難儀したが、頑張れば時には何とかなったりもする。  私の「嫌い」はあてにならないと、絵の時に証明されてもいた。  いつも私の絵を見てくれた、彼女のお陰だというのも、一緒だった。
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