プロローグ

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放課後―――。 「…のんちゃん先生?」 希美は、ハッとして顔を上げた。 気付いたら、生徒達が希美を囲んで、希美の顔をじーっと見つめている。 五十嵐(いがらし) 希美(のぞみ)は母校の教師になった。 生徒からは「のんちゃん先生」と呼ばれて親しまれている。 「貴方達…まだ帰って無かったの?」 「部活さっき終わったの」 「…そっか、お疲れ様」 「ねぇねぇ、何見ていたの?」 「これ…?ただの写真だよ」 「えっ!? 超見たーい!!」 「見せて見せて!!」 「もぅ…仕方無いなぁ。ホラ、どうぞ」 希美は生徒達に写真を見せた。 それは…希美の高校時代の写真だった。 「わ~!! これが先生!?」 「本当に高校生?今とあまり変わらないね~」 「あはは…そうかな?まぁ…10年位前だし、そんなに変わらないかな」
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