第9話ん レイジング・ブル

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第9話ん レイジング・ブル

 「俺様は日本の怒れるブルドッグ。ラモッタ様だ」    一同は、唖然としている。  そこに、隣の雑居房の犬達が野次を入れた。    「お前ら、さっきから聞いてりゃ、マウスキラーだの、麻薬探知犬だの。じじい、あんたは雪中遭難救助犬だったかな。ラモッタ、お前なんかブルドッグでもねえ。ただのパグだろうがよ」    ダックスフンドじゃなくて、ただのミニチュア……。  イーサンは既に殴られた様な顔をした、そのパグに加勢したい気分になった。    「んだと。こらぁ」    しかし、鉄格子の隙間から犬達を捕まえようとしたラモッタの方が、触れられてもいないのに突然、苦しみもがき始めた。    
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