27人が本棚に入れています
本棚に追加
第11話ん マザーレス・チルドレン
「キャイーンッ」
「キャイーンッ」
それまで沈黙を守っていたポインターが、野次を飛ばしていた2匹の犬に音もなく近づき、前足で頭をつかみ、鉄格子に打ちつけたのだ。
「俺をなめんなよ」
ポインターは、イーサン達に向かって、微笑む。
「俺の名前はヴァシリ。よろしくな」
その男の登場で、薄暗い牢屋に明るい光が射した気がした。
この犬達となら、きっと楽しくやれる。
イーサンは、そう確信した。
最初のコメントを投稿しよう!