第13話ん ザ・ハンガー

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第13話ん ザ・ハンガー

 次の日から早速、重労働が始まった。  職員の厳しい監視の下、力を抜く事など許されない。  真面目にやっていて、気に入られれば、外部から引き取り手が現れて、最終保健所から出所できると励まされても、イーサン達にはあまりありがたいと思える話ではなかった。    昼食の時間が来た。最終保健所では、食べ終わったらすぐ働かせるために、昼は外の作業場で摂らせている。    「ふう。ハングリー精神も限界だぜ。やっと、ラモッタ様のチャンピオンズ・ランチのお出ましか」    「待て、食うな。味噌汁ぶっかけ飯から、下剤の匂いがする」    カートが、今にも飯を貪ろうとしていたラモッタを止めた。    「気づいてないふりをしろ。隣の雑居房の奴らが、にやけながら、こっちを見てる」    ヴァシリが気づいた。  それから、イーサン達が怒った表情になったのを見ると、すぐに指示を出し始めた。    
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