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第14話 夜の学校
深夜0時
俺は今、大三月高校の門の前にいる。
この学校はセキュリティが固く、無理に門を開けようものなら直ちに警報が鳴る仕組みになっている。そして5分もしないうちに警備員が駆け付けるらしい。
門の上をいけばいいじゃん、と思う人もいると思うが当然上にもしっかり赤外線センサーが作動している。
「この高校はそんなに何を恐れているんだ?」
恐らく俺みたいな侵入者なんだろうが、何か国家機密レベルのものでも保有しているのだろうか。
「正直に門を開けることはできないし、やはりセンサーの無効化が現実的か。」
俺は腰にあるポシェットに手を突っ込み、手探りで目的の物を探る。
「お、あった。」
取りだしたのは魔石がはめ込まれたリングだ。
このリングに魔力を通せば生体反応を感知する力を欺くことができる
って知り合いの狂研究者が自信ありげにくれた代物だ。
「魔術には効果あったけど、果たして機械にも効くかどうか。」
リングを右中指に装着し魔力を注ぐと、紫の魔石が怪しく輝きだした。
俺は膝を曲げて力を籠め、一気に開放するように跳躍する。
軽々と門の上を通り抜け、数m先に着地した。
「上手くいったようだ、今度お礼言わなくっちゃ。」
リングをくれた狂科学者に感謝しつつ、俺は校舎目指して移動を始めた。
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