序章 俺と千咲は双子です

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§7 「片付けは私がやっておくよ。だからお風呂とか入っていて」  そう千咲が言ってくれたので取り敢えず風呂へ。  と言ってもまだ湧かしていないので、ささっと洗って栓してスイッチ押して。  風呂が沸く間に二階の部屋をささっと回って窓を開ける。  防犯上問題が無い場所だけだけれども。  これで風呂から上がったら閉めるのが俺の習慣だ。  さて、自分の部屋を経由してタオルと着替えを持って風呂へ。  なおタオルとかも我が家は父専用と俺専用がある。  それぞれ自分の部屋で保管している。  洗濯もそれぞれ別々にするシステムだ。  確かにこの辺の性格、母さんとあわないよな。  風呂からお湯張りが終わったという音楽が流れる。  さて、風呂へ入るか。  そんな訳で身体を洗って、そして湯に浸かっていた時だ。 「湯加減どう?」 「まあ自動だし、ちょうどいいわな」  そう言ってふと嫌な予感がする。  最近こそ無かったけれど、このパターンは前にもあったぞ。 「ならちょうどいいから私も入るね」  やっぱりこう来たか。  ここで騒ぐのは初心者だ。  慌てて出ようものならお互い裸のまま脱衣所でかち合う羽目になる。  近所からも何事かと思われかねない。     
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