序章 俺と千咲は双子です

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 千咲という不確定要素が入ってはいるが、俺の普段の生活とそう変わりは無い。  父はいつも遅いし、自分の事は全部自分でする派だから。  洗濯物を自分の部屋に干し終わった頃、ようやく千咲が風呂から上がった様子だ。  どうせ凄い格好だろうから部屋から顔は出さないでおくけれど。  足音が風呂からリビングに消えて、そしてまだ戻って来た。 「千早、今日は一緒のベッドで寝る?」 「お前は自分の部屋が2階にあるだろ。客間もあるしどっちかで寝ろ」  俺は部屋から出ずにそう言っておく。 「どっちもあまり使っていないから今一つなんだ」 「駄目、俺のベッドはシングルサイズだしさ」  それ以上の台詞は無い。  足音が去って行った。  今回は諦めてくれたようだ。  ちょっとほっとする。
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