序章 俺と千咲は双子です

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§3  入学式という名の集団拷問が終わって教室に戻った後。  先生の説明の時間も何とか耐える。  明石君の号令で昼休みこと昼食の時間に突入。  そして俺は忘れていた事を思いだした。 「ちょっと売店を覗いてくる」  明石にそう言って立ち上がった時。  むぎゅっと制服の袖を掴まれた。 「千早のお弁当は持ってきたよ」  遅かったか。 「悪い。朝のうちに受け取っておけば良かった」  いや、本当は持ってきているのはわかっている。  入学して1日目から噂が出そうな行動はしたくなかっただけだ 「どうせ同じ保温袋に入れているからね。一緒に食べよ」  俺の気遣いは千咲に全くもって無視されたようだ。  片手を引っ張られずるずると千咲の席の方へと連行される。  既に空席の机を使って席が組んであり、俺の席と弁当も置いてあった。  ちなみに俺と千咲だけで無く、他に女の子2人も一緒だ。  いつの間にこんな状態に。 「同じ塾だった的形(まとがた)(つむぎ)ちゃんと八家(やか)美月(みづき)さんだよ」  ショートカットの活発そうな方が的形さん。  長髪長身で大人しそうなのが八家さんか。 「どうも、話は千秋からたっぷり聞いていますわ」     
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