しいな

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しいな

落下している最中に気を失った彼を優しく抱き締めてそのまま、私は彼の身体が地面へ叩きつけられる前に落下速度を意図的に落として、夕焼けであたたくなっているアスファルトにそっと彼を寝かせた。 寝顔が幼くて可愛い。 彼の目にかかっている、男の子にしては細くて柔らかい真っ直ぐな長い前髪を手で少しだけ弄んでから、彼の目にかからないようにサラリと横に流した。 「…私、貴方となら、この屋上に来るいろんな人を助けられるって確信したよ。 目が覚めたら、名前を教えてね。 私のことも、ちゃんと話すから」
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